2023年5月に、新型コロナ感染症が第5類に引き下げられ、移動や集会の自由がコロナ禍以前へと戻りつつあります。私儀、不肖にして7月に新型コロナに感染致しましたが、幸い軽症にて済みました。まだまだ油断は禁物でありますが、本年度大会は完全対面形式にて実行致したく考えております。昨年度は京都同志社大学で、対面とオンラインのハイブリッドで行い、オンライン参加が2年続きました。オンラインのみの開催となった一昨年は、プランとして東京開催を目指して実行委員会が準備を進めておりました。しかしコロナ禍によって完全オンラインとなってしまいましたので、やっと一昨年の夢を実現することが可能となった次第です。

一昨年の挨拶文に書かせて戴いたように、「学会の研究大会は、その場の雰囲気を感じながら対面で行い、懇親会などで気軽に感想や意見を交換することが基本」なのだと考えます。この当たり前の原則が、今年度やっと実現致しますことは、この上もない喜びであります。実際に会員諸氏の研究成果発表を目前で見聞し、かつ自由で活発な議論が展開されることを楽しみにしております。また今年度は「鯨を味わう」というイベントのほかに、「和食」と「洋食」をテーマとしたシンポジウムも企画しており、ともに一般的な常識とは少し異なる観点から「和食」を考える機会になるのではないか、と大いに期待しております。もちろん懇親会も実施致しますので、対面で学ぶ楽しさを充分に味わって戴き、実りある大会となることを念願しております。

和食文化学会会長 原田 信男